なぜ相場は自分の思いと逆に動くのか?その理由と対策
あなたのエントリーは見張られている
ポジった途端に逆行して含み損を抱え、挙げ句の果てにはロスカット。
ロスカットを設定したラインまで順調に進んであえなく損失を出す。
FXをやっていたら誰でもそのような経験があると思います。
そんな経験を繰り返すとこんな言葉が頭をよぎりませんか?
・ 「俺のポジションはFX業者に監視されている!」
個人投資家ひとりのポジションを監視して、ロスカットさせる技術があるのかは知りませんが、たかだか数千円から数万円のロスカットをしらみつぶしにねらうシステムを作るとしたらどれだけコストがかかることでしょう?
しかし、自分がかけたロスカットの場所に、他の多くの投資家の資金が集まっていたらどうでしょう?
自分以外にも多くの人がロスカットを設定していたら、そこはねらう価値がありますよね。
なぜポジションと逆に行くのか?
多くの人が期待を込めてエントリーする場所の近くにはロスカットの逆指値が入ります。
相場を動かす力を持っている人たちは、なるべく多くのロスカットを巻き込む方向に相場を動かそうとします。
相場を動かすといっても、莫大な資金が動いているので、それを凌駕して好きなように動かす力を持っている人なんていません。
しかし、売りと買いの力が拮抗して、風船がパンパンに膨らんだような状態になっていれば、ちょっとしたきっかけで流れがどちらか一方に傾くことがあります。
誰かの損失が、他の誰かの利益になる世界ですから、逆指値が溜まっている方向にじわりじわりと相場は動き、ある境界線を越えたところでパチンと急騰・急落するカラクリになっています。
ポジションを持ったら逆指値(ロスカット)を入れます。
そこを相場の強者はねらってくるのです。
だからポジションを持つと逆行するように感じるのです。
なぜ少数しかFXでは生き残れないのか
答えは、 大勢のロスカットをねらうことができた一部の投資家が利益を得る からです。
個人投資家が生き残るには、金融のプロたちがロスカットさせようと虎視眈々とねらっている場所を探して、値動きに合わせてついて行く必要があります。
上のチャート(15分足チャート)で、「新規の戻り売り出発点」と書いたところからは売りたい人たちが攻勢をかけています。
1本1本のローソクは大きくないのですがじわりじわりと下がり続けました。
しかしA地点の高値を抜けたところで売りチームの利確、つまり買いが入りました。
まだ下がると思っている売りチームは,B, C, D, E地点から売り攻撃を仕掛けます。
しかし、思うように下がりません。
ここが底と考えている買いチームがどんどん入ってきました。
B-Dのあたりでは売り買いと力は拮抗しているように見えます。
しかし、D-Eのあたりでは明らかに買い勢力の勢いが増してきています。
E地点では上昇を食い止めたい売り勢力の必死の抵抗が見られます。
しかし、その後指標(雇用統計)の時間に、売りチームの一部がポジションを解放したのでしょう。
つまり、利確か損切りの買いが一気に入ります。
瞬間的に上昇しましたが、指標発表後落ち着きを取り戻し再びレンジの中に一旦戻ります。
その隙に、売りチームの攻勢が強まりレンジの枠を抜けます。
線分X-Yを15分足が抜けて、いよいよ売りチームが苦しくなりました。
後は、どこまで我慢するか、損切りの場所を見つけるだけとなってしまいました。
「新規売りの出発点」から入った人が建値で撤退できる場所は線分X’-Y’のラインです。
それより前から売りで入っている人にとってはそのラインが利確ラインとして使われる可能性も大きいです。
同じチャートを1時間足で見て見ましょう。
レンジの枠を1時間足の実体が抜けた直後に一気に上昇しています。
ここで、売りの人たちが諦めたのです。
このようにして大勢のロスカットを巻き込んで利益を得る人がいるのです。
この買い注文には、❶ロスカットの買い、❷利確の買い、❸新規の買いが混ざっています。
❶と❷はポジションを解放(撤退)する人たちの注文です。
多くのトレーだが同じところで撤退を決めたので急騰が起こったのです。
それに乗じて利益を得たのは一部(少数)の新規買いです。
これで、FXでは少数しか生き残れない理由の一端が理解できると思います。
まとめ
- ポジションを持った時に入れる逆指値の位置に他のトレーダーの逆指値が溜まって入ると逆行しやすい。
- 他人の逆指値がたくさん集まりそうな場所に指値を入れる少数派のトレーダーが相場では勝つ。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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